私みたいな中途半端な生き方をしてきた人は、こういう本って意外と何冊も読んでます(笑)
やりたい事が「見つからない」のではなく、「見つけようとしていない」のかもしませんが…
結論から言うと、今回も「これ!」と一言でいう「やりたいこと」の結論は出ませんでした。
でも、かなり具体的にやりたい事の方向性が見えこときたのと、思考の整理がされたので参考になれば。
- 著者の八木 仁平さんとは
- 何かをしたいけど、何をすればいいか分からない
- やりたいことは運命的に出会うものではなく、体系立てて論理的に見つけるもの
- 「やりたいこと」を見つけるのに勘違いしやすいこと
- 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方は、こんな人におすすめ
- 最後に
著者の八木 仁平さんとは
本屋さんで本を手に取り、中をパラパラッと見て購入したので、著者の八木 仁平さんに関して、またこの本の前評判は一切わからないまま購入しました。
読み進めていくうちに八木さんがブログを書いていた事、大学卒業後すぐに独立したものの、お金以外の働く目的を見失って鬱状態になり、自分の経験からこの「やりたいこと」を見つけるチャートを作った?見つけた?と云った話が書いてありました。
時々ありがちな、既に志の存在していた専門家が書いた本は個人的にツッコミどころが満載で余り好きではありません。
だってやりたい事を突き詰めたからこそ、そうやって本を書いたりできてるわけですもん。
その点、八木さんは(きっと年下だと思いますが)凄く共感できる部分が多く、きっと今の自分を同じステージを通過されたんだろうなって思う事ができたので、スッと内容が入ってきました。
何かをしたいけど、何をすればいいか分からない
多分世の中には、「何かしたい!」って気持ちがある人はたくさんいると思います。
でも、やみくもに色々やってみても結局、何か違うってなる事が多いのではないでしょうか?「石の上にも三年」って言葉にあるように、面白さがわかるまで我慢する事も必要だと思います。
が、それは「本当にそれが自分のやりたい事だった時」だと思います。
例えば、「人生で一度でいいから、人前でショパンのワルツをピアノを弾いてみたい!」と50歳で思ったとします。←50歳で今までピアノを弾いたことがない人が、ショパンのワルツ(曲にもよりますが)を弾くのは、相当大変な事です…。
でも、どんなに練習が大変でつらかったとしても、そのつらい過程が「自分のやりたい事」に繋がるわけですから、頑張る気力も湧いてくると思います。
やりたい事を見つけたからと言って、それで全て解決するわけではなく、あくまで「見つけた」だけであり、それが叶うかどうかはまた別の問題ですよね。
大変な努力の過程が「ただつらいものになる」のと「やりがいのある努力」になる違いは大きいと思います。
やりたいことは運命的に出会うものではなく、体系立てて論理的に見つけるもの
この本の中に書いてあった文言ですが、運命的に出会うというのは、もう少し幼少期だと当てはまるのかもしれませんね。「大きくなったら◯◯になりたい!」って思って、それに向かって早い段階から努力をする感じに。
また、あるお知り合いのミュージシャンの方に「いつからプロを目指されていたんですか?」って窺ったことがあったのですが、その方は「気づいた時には、自分は音楽家になるって思ってた」って仰ってました。
早くに自分の能力や才能に気づき、目標を定めて小さな頃から人並み以上に努力を継続される方も沢山いらっしゃいますが、私を含め多くの人は、この本の中のメソッドは凄く活用する事ができると思います。
「やりたいこと」を見つけるのに勘違いしやすいこと
本の中で「間違い」として指摘してされていることを要約すると
- 一生続けられることでなければいけない→世の中は変化しているから「今一番やりたい事」でよい
- やりたいことを見つけるのに「運命的な出会いはない」→やりたいことは試行錯誤しながら育てていく
- 「人のためになること」でないといけない→自分の「やりたいこと」をし続けた結果として「人のためになっている」が正しい姿
- 見つけるには「たくさん行動する」→選択基準、自己理解を磨き選択肢を絞る
- やりたいことは自分の中に、実現手段は社会の中にある
上の理論をもとに、この本の中では、自分の本当にやりたいことが見つかるように、混同しがちなことがスッキリと整理できるように組み立てられていて、また巻末にはたくさんのヒントもリストアップされているので、非常に細かい自己分析が可能です。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方は、こんな人におすすめ
読後の私の感想は「できればこの本にもっと若い時に出会いたかった!!」です。
私は高校生の時に「○○(職業)になりたい!」というの目標を失い、それから自分が何がしたいのかわからないまま、なんとなく出来そうなことを探して今に行き着いたような気がしています。
たとえ読んだ時にその時に答えが見つからなかったとしても、この本を読むことで「やりたいこと」に対する概念、ヒントを見つけながら日々過ごしていたら、私の人生もまた違った形になっていたかもしれないなと思います(かと言って、全く後悔はありませんが)。
ぜひ、これから進路を考える高校生や就職活動をする前の大学生、将来自分は何がしたいんだろう?って悩む若い人に、まずは読んで欲しいなって思います。
もちろん私のように、今の自分でいいのだろうか?と思っている人、自分は残りの人生で何がしたいのか?と思う人にもおすすめの本です。
最後に
私は40歳を過ぎて読みましたが、これからの人生で自分は何をしたいのか、何をしたら幸せなのかが、漠然とですがこの本を読んで気づくことができました。
もちろん、そこに「警察官」や「教師」とか言った職業名はありません。なぜなら、仕事という意味では今から方向転換はあまりにも難しいこともあり、「職業」という概念では読みませんでした。但し、仕事の中で「どんなことをしたいか」に関しては、まだまだ自分の「やりたいこと」、幸福感の高い仕事ができることに気づくことができたので、引き続き自分の理想に向かって日々努力と気づきを繰り返して行きたいなと思っています。
また迷った時には、この本を開いてみようと思います。きっとその時にはきっとまた新しい発見がありそうです。